介護を学ぶ-6

下痢

排泄に関して、便秘と並んで問題になるのがこの下痢です。
高齢者が下痢になったときには、一時的なお腹の冷えや暴飲暴食によるものなのか、そうでないのか、まずはそれを見極めなければなりません。急性のばあいには、食中毒、ウィルス性腸炎、アレルギーや風邪などの可能性があります。慢性のばあいには、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、糖尿病、大腸がんなどが疑われます。


特に水様性の便や泥様の便がでたとき、便に出血が混じっていたときは要注意です。それ以外にも、異臭がしたり、腹痛が激しかったり、嘔吐や発熱があるばあいには、すぐに専門医の診断を受けるようにしてください。


下痢になっても、脱水症状に陥らないよう、水分補給を欠かさないようにしましょう。人肌くらいのお湯や砂糖水、温かいお茶などを飲ませ、食事は控え、状態が落ち着いてきたら消化の良いものを摂らせます。半流動食からお粥などで、量は少な目に、熱すぎたり冷たすぎたりするものや油ものは避けてください。
また、排泄後の肛門の清拭はとても重要です。便をしっかりと拭きとらないと、後で炎症を引き起こすことがあります。


突然下痢を漏らしたりするようなことがあれば、本人もまわりも動揺してしまいますが、慌てず騒がず、あくまで普通のこととして穏やかに接することがたいせつです。

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