介護を学ぶ-4

口臭

人間の食生活は年齢によって変わってきます。
高齢者は加齢により唾液の量が減りますので、口腔内の雑菌がふえ、それが口臭の元になります。
 たかが口臭と軽視しがちですが、においがひどいと、それが人を遠ざけてしまい、孤独感からのさまざまな悪影響も免れません。それだけに、口臭の原因を絶ち、予防することがたいせつです。
 食事の後はすぐに歯を磨く、舌を常に綺麗にして舌苔を除去する、入れ歯も同様にまめなクリーニングを。普通の歯ブラシが使えないばあいには、綿棒や、スポンジ付きのブラシなどを使うとよいでしょう。
 また、口臭は各種の疾患のサインでもありますので、日常的に注意が必要です。
 例えば、硫黄のようなにおいがすれば、虫歯。傷んだ肉のようなにおいがすれば、肺。腐った卵のようなにおいがすれば、胃。アンモニア臭がすれば、腎臓に異常がある可能性があります。甘いにおいがすれば、糖尿病が疑われます。
 口臭を放っておくと、最悪のばあい、口腔内の雑菌が食道を経由して体内に入り、肺炎を引き起こすことがあります。

 いずれにしても、毎日の基本的な行いとして、口臭の点検を心掛けるようにしてください。

便秘

高齢者にとって排泄は問題になりやすい点のひとつですが、ただでさえ腸の働きが鈍くなるうえに、運動不足になり、さらに歯も弱れば、咀嚼そのものが難しく、どうしても消化が滞りがちになってしまいます。特に寝たきりになると、必ずと言っていいほど便秘が慢性化します。
 当たり前のように便秘が続くと、精神的に落ち着かなくなり、認知症が悪化しやすくなるとも言われており、常に予防を意識する必要があります。
 寝たきりのばあいは、おむつで排便するのではなく、何よりもトイレで排便することが重要です。下剤に頼りすぎるのも禁物です。あくまで自然な排便を心掛けることが、いちばんの予防になります。
 食事の面でも、便秘になりにくい、消化しやすいものを摂ることが基本です。健康ドリンクとしてよく飲まれている黒酢はクエン酸が腸の働きを促すので、便秘予防にも有効です。

 いざ便秘になってしまったら、腹部全体を温めたうえで、円を描くようにお臍のまわりを優しく撫でさすったり、両脇腹を突いたりしてマッサージすると、便通を促進することができますのでお試しください。

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